実は、職場モラハラの恐ろしさはあまり知られていません。近年の職場でのモラハラは陰湿かつ巧妙であり、表に出にくい傾向にあります。
そこで今回は職場モラハラの本当の恐ろしさについてお話しましょう。
一昔前の職場でのハラスメントと言えば、上司の叱責や人格否定など、誰が見ても明らかな叱咤や罵声といったものでした。
しかし、近年問題になっているモラハラは精神攻撃が主になっています。じわじわと相手を精神的に追いやることによって、ドロップアウトさせるという大変怖い職場モラハラが多数存在するのです。
1.発覚が遅れやすいサイレントモラハラ
職場モラハラの本当の恐ろしさは「サイレントモラハラ」にあります。大声でミスを起こる、罵声を浴びせるなどではなく、サイレントモラハラは陰湿かつ巧妙。一見するとモラハラが行われていないように見えるため、発覚が遅れやすいのです。
2.見えない精神的攻撃
職場のサイレントモラハラは、遠まわしな攻撃が多いため、証拠が残りにくく解決や改善に向かわないという傾向もあります。当事者は精神を病んでしまい、離職後にも深刻な精神ダメージを負うということも少なくありません。
3.もはや「いじめ」と同じ
近年の職場モラハラは陰湿ないじめ行為に等しいものがあります。いじめも証拠が残りにくいため解決に時間がかかってしまいます。職場モラハラも学校のいじめと同様に同調圧力がはたらくことも珍しくなく、問題化されにくいという恐ろしさも秘めています。
それでは、具体的にどのような恐ろしい職場モラハラ行為があるのでしょうか。その一部をご紹介します。
1.繰り返される否定により自信喪失
人間、誰しも否定され続ければ自分に自身が無くなっていきます。自己肯定感が低くなることは、あらゆる精神的な不調を招く要因にもなりえます。相手もそれを分かった上で否定し続けるのです。
2.無関心、無視により居場所が無くなっていく
まるでそこに居ないかのようにふるまう、仕事を振らない、話しかけない、無視をするなどもサイレントモラハラの一種です。飲み会に誘わない、自分意外の人をわざとランチに誘って自分だけ誘わないなど、和の中から排除していくようにし、職場から居場所を奪っていくこともモラハラとなります。
ストレートに攻撃するわけではなく、ボディブローのように相手をじわじわとダメージを与えていく手法です。
3.風評被害
自分に直接悪口をいうのではなく、自分意外の人に自分の悪口を言って周囲からわざと切り離すというモラハラもあります。中には真実とはまるで異なる内容を相手に良い、被害者を嫌わせようとすることも。本当に恐ろしい行為です。
SNS上で悪口を言うなど、ネットを用いたモラハラも多くなってきているといいます。
サイレントモラハラは地味な嫌がらせを重ねて確実に相手を追い詰めていく手法のため、精神的ダメージが残りやすいというのも本当に恐ろしい部分です。
職場のサイレントモラハラに対処するためには、周りを気にしすぎない鈍感力と、いかに証拠を掴んでおくかが大切になります。
いつどんなこと言われた、されたのかの記録、自分はどう感じたのかなど詳しくメモをとるようにしましょう。
また、メールやSNSなどでモラハラ行為とおぼしきことをされた場合にはスクショをとっておくなど、出来るかぎり証拠になるようなものを集めておきましょう。